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入力機の変遷

入力機(速記用タイプライター)の変遷

日本の裁判所で、速記研修生の養成が始まったのが1950年です。
このとき採用されたタイプライターは川上タイプ社製の「ソクタイプ」です。非常にタッチの良い器械だったと聞いています。

「ソクタイプ」は長くは使われず、その後、日本タイプ社製のタイプライターにかわります。

このタイプライターは、実に2019年まで、裁判所の正式な官物速記タイプに位置付けられていました。

1995年頃、日本語の速記符号をコンピューター処理する「はやとくん」が完成し、コンピューターを用いた速記・反訳システムがついに日本でも実現しました。

しかし、「はやとくん」はあっても、入力機がありません。
そこで、1995年に登場したのが「たもつくん」です。
「たもつくん」は、松山で誕生。「たもつ」さんという方が作製してくださったものです。これで、全国の速記官が「はやとくん」を使用できるようになりました。


※「たもつくん」



※「日本タイプ」に「たもつくん」を装着した写真。
小さいスイッチが並んでいる。スイッチの寿命は数か月で、数か月ごとに取り替えが必要だった。



1996年になると、「たこやきくん」「Mセット」といったスイッチが考案されました。


※「日本タイプ」に「たこやきくん」を装着した写真
キートップ下部の緑色のものが基板。



※赤丸部分に磁石が付いている。キーのバーに磁石を装着し、バーの上下を基板に付いた素子がキャッチする仕組み。無接点式でスイッチが劣化することもない優れモノ。


※こちらは「Mセット」。速記タイプのキーが押す先に、パソコンなどのキーに使われているスイッチが付いていて、それが押されることによって通電し、信号が送られる仕組み。


※「Mセット」のスイッチ部のアップ画像。


また、キートップやバーの部分も自前で備え、印字機能は持たない竹本キーボードという機械も作られました。


※竹本キーボード



1999年、日本の機械速記にとって大きな変化が起こります。
アメリカのステノグラフ社が、日本の速記官の熱い要望に応えて、ステンチュラ for Japaneseの製造を始めたのです。


※ステンチュラ6000LX for Japanese

ステンチュラは、速記符号データをフロッピーディスクに保存する、又は、RS-232Cケーブルでパソコンに送信することができました。

個人の私物として購入されたステンチュラは、官物タイプが既に支給されているという理由で、当初、法廷に持ち込むことが許されませんでした。

「官物タイプの構造や機能を変更しない」という条件をクリアしたこれらのスイッチが、ステンチュラ持ち込み許可までの間、速記官の仕事を支えてくれました。
(2003年12月、ようやく、ようやく、持ち込みが許可されました。)

その後、ステンチュラの後継機種(フュージョン、ウェーブ、ディアマンテ、ルミネックス)にもforJapaneseが製造されています。
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